平成13年度 大峰山参拝 

平成13年8月25日(土)26日(日)両日、当寺恒例の大峯山参拝を実施しました。総勢21名と少々少な目の参加人数でありましたが、天候にも恵まれ、またアットホームな雰囲気の中、よいお参りとなりました。

まず、参加者全員で「鷲林寺 鷲組長寿講」(じゅうりんじ わしぐみちょうじゅこう)の供養塔にむかって、道中安全を祈願して「般若心経」を読経しました。

大峯山は現在も女人禁制を解いていません。「従是女人結界」の石柱より先に女性が入ることは固く禁じられています。これは大峯山が修行の道場であるためです。女性を見ることによって、修行中の行者に影響がでる可能性を恐れて、深い山を選んだことに由縁します。
ここで、男性と女性は別々の山を目指します。男性は大峯山に、女性は稲村山(女人大峰)に、それぞれ出発です。

ただひたすら歩きつづけます。約2時間30分、目指すは頂上です。

土曜日ということもあってか、大勢の方が参拝されていました。約1時間歩いたところに「お助け水」があります。大峰山から流れる自然の水・・・とても冷たくておいしいです。まさに「お助け水」です。ここで遅れた人を待って、全員揃ったところで出発です。

洞辻(どろつじ)までやって来ました。大峰山参拝ルートはいくつもあって、この地点は吉野から登ってきた道と洞川(どろかわ)からのぼって来た道の合流地点です。わたしたちは洞川からのぼって来ました。

洞辻の茶店で一服です。ここの茶店のおじさんは、はちまきや色紙に仏さまの絵や字を書いてくれます。また、ここでいただくお茶と「こんぺいとう」がおいしいのです。
少し休憩して、茶店をあとにします。他の団体さんと一緒になりました。
「ようおまいり」という言葉をすれ違う人にかけるというのがこの山の礼儀です。

いよいよ第一の行場「鐘掛け岩」にやってきました。こんなけわしい岩場を登ります。青い帽子をかぶっている人が山先達(やませんだつ)といって、わたしたちを案内してくれる大峰山のプロです。行場を終えたあとは必ず「うた読み」をします。
「鐘掛けと、問うて訪ねて来てみれば、虎穴の蔵を下にこそ見れ」

自然がつくり出した絶景を見ながら次の行場を目指します。

ここが有名な「西ののぞき」です。男ならば一生のうちに一度はしなければならない儀式といわれています。ロープ一本に命を預け、絶壁から突き出されるのです。「お父さん・お母さんの言うこと聞くんやで!!勉強もしっかりすること!!わかったか?」山先達さんの言葉に、大きな声で「はい!!」とたいていの人は返事をします。「はい」と言わなければ上にあげてもらえませんから・・・ここでは、大人も子供も、すべての人が素直になります。

いよいよ大峰山の根本霊場である「大峰山寺」に入ってきました。

大峰山寺本堂。平成の大修理にて大変きれいになりました。全員で道中の無事を感謝して「般若心経」を読経しました。お疲れさまでした。約、30分の参拝を終えて下山します。
今回、このホームページの「大峰山参拝の募集」を見て、参加してくれた伊丹市在住のYさんです。25才という若さですが、礼儀正しく、なかなかの信仰家の好青年でした。ありがとうございました。

大峰山 山頂付近から見た稲村岳(女人大峰)連峰です。実は、大峰山より稲村山の方が歩く距離が長いのです。

下りは上りよりも早いです。しかし、油断をするとひざがガクガクしだします。
山頂より約2時間、やっとの思いで下山しました。皆さま、お疲れさまでした。洞川のあたたかい温泉につかって、ゆっくりと疲れを癒してください。本当にお疲れさまでした。
鷲林寺では、毎年8月25日・26日両日大峰山にお参りしています。この日は何曜日になろうとも変わりません。興味のある方、老若男女問いません。是非ご参加ください。

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